リバーシ(オセロ)のルールとコツ
リバーシとオセロの違いは基本的に呼び名だけと考えて問題ありません。
リバーシは19世紀にイギリスで考案されたボードゲームであり、20世紀にほぼ同じ形態で日本でルールが整えられ商品化されたボードゲームがオセロです。
オセロが登録商標であることから一般的な名称としてリバーシが用いられることもありますが、実際にはオセロという名称が広く定着しており、日本オセロ連盟がオセロ普及のための活動を行っています。
ルール
8×8の盤面の中央の4マスに白と黒を交互に並べます。日本オセロ連盟が定めたルールでは、黒が左手前に来るように置きます。
初期のリバーシでは現在と違う初期配置で行われる場合もあったそうですが、現在では上記が一般的な初期配置です。
チェスとは異なり、黒が先手で交互に石を置き、自分の石で縦、横、斜めのいずれかで挟んだ相手の石を裏返します。
挟んだ石は必ず裏返さなければいけません。
石をどこに置いても相手の石をはさむことができない場合はパスします。
お互いに石を置くところが無くなった場合に終局となり、この時点で盤面で表になっている石の色の多い方が勝ちとなります。
進め方のコツ
石を置くことができる場所は複数ある場合が多いですが、勝つためにはその中でもどこに石を置けば有利にゲームを進めることができるのかを考える必要があります。
初手として選べる手の数は4と、チェスの20や将棋の30と比べるとはるかに少なく、さらにゲームを進めていけば確実に盤面が埋まっていくため、自分の手番ではそれほど多くない候補の中から良さそうな手を選んでいくことになります。
最後に自分の色の石を多く残した方が勝ちというルールから、単純にたくさん石を返せるところに置き続ければよいと思いがちですが、実はそうではありません。
初心者にもわかりやすいポイントを簡単に紹介しますので、何をやっていいかわからないという方はこれを意識するだけでも勝ちやすいイメージが実感できるはずです。
1.角を取る
良さそうな手として最も有名なのがおそらく「角を取る」です。
角の石は挟むことができないので一度取ってしまえば取り返されることがなく、有利に働くことが多いからです。
もちろん相手も同じように角を狙ってきますので、取ろうと思ってすぐとれる場所ではありません。
いきなり角を取ろうとしても難しいので、まずは角の回りの3マス(下の図で赤の☆、青の△がついたマス)に気を配り、ここになるべく自分の石を置かないようにするのがポイントです。
逆に言えば、相手からこの位置に石を置かせるように誘導することができれば角を取れる可能性を高めることができます。
特に下の図で赤い☆マークがついたところは要注意です。
下の図は黒の番で、赤い☆のマスに置けば白の石を3枚裏返すことができますが、その直後に青い○のついた角に白を置かれて困ってしまいます。
他に石を置くことができるマスがあるときは、たとえ一時的にたくさん石を裏返せそうだとしても赤い☆を選ぶべきではありません。
2.序盤ではなるべく自分の石を少なくする
一つの考え方として、自分が選べる手が多く、相手の選べる手が少ない状態であればゲームを有利に進めているといえますが、何手か先を読んで最善の一手を探すのは初心者には難しいことです。
そこで、簡単にできる方法として一石返しというテクニックがあります。
相手の石を1個返せるマスと2個返せるマスがあった場合、あえて1個返せるマスに置くという戦法です。
初心者はたくさんの石を返せるほうを選びたくなってしまうものですが、序盤で自分の石が多いと、かえって自分の石が邪魔をして置くことができる場所が少なくなってしまうことがあります。
以下の図は黒の方が石の数が多いのですが、黒が置ける場所は一つもありません。こうなってしまうと黒はパスするしかなく、この後も白の思うようにゲームを進められてしまいます。
もちろん、自分の石がまったくなくなってしまったら負けなので、自分の石を少なくするといってもそこには注意が必要です。
必ずしも常に一石返すことが正解とは限りませんが、序盤でなるべく一石返すことを意識するだけで結果的に相手の思うようにゲームを進めさせにくくすることができます。
具体的には下のケースで見ると白の番で5か所に置くことができますが、①は3個、②は4個、③は1個、④は2個、⑤は1個の石を裏返すことができますので、迷ったらこの中では③か⑤を選ぶのが一石返しとなるため良さそうだ、ということになります。
3.最後に石を置く場所を考える
序盤では自分の石が少ない方がよいと書きましたが、最終的には自分の石を増やさなくてはいけません。
とはいえ、次の手で裏返すことができる石の数だけを見るのではなく、最後に石の数が多くなるように気を付けなければいけません。
終盤でもう勝ちが決まったように見えても一手置く場所を間違えただけで逆転されてしまうケースもあります。
最初から最後まで何手も先を読み続けるのは難しいかもしれませんが、終局が近づくと残された手はほとんど選択肢がない場合が多いため、特に最後は気を抜かずに「自分がここに置いたら相手がここに置いて・・・」という風に最終的な盤面を頭の中でイメージするのが大事です。
以下は黒28対白34の局面で黒の番です。①と②の2か所に置くことができます。①は6枚、②は10枚の白石を裏返すことができます。
まず①に置いた場合ですが、最後の白番では黒の石を2枚裏返されましたが、黒33対白31で黒が勝つことができました。
次に②に置いた場合、黒が置いた時点では黒39対白24と大差をつけたように見えましたが、最後の白の手で7枚裏返されてしまい、32対32の引き分けになってしまいました。
このように、単純に今多く裏返せる方を選ぶのではなく、次に相手が置いた後まで考えることができれば、確実に勝率を上げることができます。